以下のような方向けの記事です。
- ランニングによる疲労を知りたい
- 疲労回復の手段を知りたい
昨日は完全休養日でした。
一本早い便で帰れたので家事や子供達のお迎えをすることができましたしお風呂にも入ることができました😊
ランニングだけでなくトレーニング全般において継続していくためには休養をとってリカバリーを図ることは当たり前ですが重要です。
僕の場合、月曜日がユルjogで積極的休養、金曜日が完全休養と週2回休養を意識した日をとっています。
この曜日に落ち着いたのは単純に仕事の日程もあるのですが、木曜日と日曜日にポイント練習を行うことも多くその疲労を回復させたいという意図もあります😊
今回は疲労に関して記事にしてみました。
疲労にもいろいろある

日々の練習、ましてやレースなどで最大限の力を発揮するためには疲労回復は大事です。
一般的には疲労の回復手段は、睡眠、食事、お風呂に入る、トレーニングを休むなどの手段をとることが基本。
また積極的休養としてストレッチや軽運動などを行って能動的に疲労回復を図ることもあります。
いわゆる疲労抜きjogみたいな感じです😊
でも、なんとなく完全休養したり疲労抜きjogしたりではなく、もう少し疲労について理解して対応すると回復の質が高まるかもしれません🤔
そうです。疲労にもいろいろあるはずです。
インターバルによる疲労と、距離走後の疲労は経験的にも違うわけで目的に応じたリカバリーがあるはず。
疲労回復の質を高めるために、強度の高かったメニューやその実施した状況により疲労の種類が異なることを念頭に置いてリカバリー計画を立てることも大事な感じがします。
調べていくと太田先生という方の著書がありました。
運動による疲労を以下の五つに分けて疲労を把握しリカバリーの方法を選択する必要性について述べています。
運動形式や時間,強度,運動状況によって体に起こる疲労は変化するため、どのような負荷がかかっているかを把握し,リカバリー方法の選択に活かす必要がある.
太田千尋 疲労対策とコンディショニング管理 臨床スポーツ33 p510-516 2016
- エネルギーの枯渇 ATP枯渇 貯蔵グリコーゲンの枯渇
- 生体内恒常性のアンバランス 脱水 体温過上昇
- 脳(中枢性)の疲労 脳内グリコーゲンの枯渇 セロトニン減少
- 疲労物質の蓄積 血液・リンパ液の停滞
- 筋緊張・筋損傷 柔軟性低下 炎症反応
もちろん1だけの疲労、5だけの疲労ということは考えにくく、これら1〜5がいろいろと組み合わさりつつ、どれが優位に疲労感を生じさせているのかといったことを考えることになります。
暑い日の強度の高い距離走は1〜5全部で疲労する感じも否めません・・・😂
1や3はエネルギーの枯渇系の疲労です。脳や筋肉は運動でグリコーゲンをエネルギーにATPを使って活動します。長時間の運動でエネルギーが枯渇するとパフォーマンスが低下し頭は疲労感を感じます。ランニングだとE〜Mペースあたりの距離走、ロングランなどによる疲労がこちらでしょうか。
2は暑熱環境下における疲労です。深部対応が39℃を超える過剰体温は筋力・持久力を低下させることが知られています。こちらは暑い日の練習の時の疲労ですね。
4は短時間・高強度の一定の短収縮性の収縮が続く際の疲労です。エネルギー消費・酸素消費が大きく繰り返されると筋肉に疲労物質や乳酸が溜まり筋肉の収縮力が低下し柔軟性も低下してくる。ただし短収縮性の疲労は筋肉の損傷を生じることは少ない。ランニングだと20分前後の巡行系で動きを一定にはめて行う高強度トレーニングであるTペース走あたりの疲労に該当するのかなと思われます。
5は短時間・高強度でかつ筋肉に伸張性の収縮が入る場合の疲労になります。エネルギー消費が少ない反面、筋損傷を生じやすくトレーニングは筋肉痛や炎症反応が起こりやすいタイプの疲労。こちらはIペース、Rペースなどのトレーニング後の疲労がこちらメインになってくるのかなと考えられます。
なんとなくですが1から5に行くにつれて強度が強くなり、逆に5から1に行くにつれて運動時間長くなっていく時の疲労ということが言えそうです。
効率的な疲労回復のための方法

以上の1〜5の運動による疲労から、自分が一体どの疲労が優位に疲れているのかを把握しその状態にあった疲労回復方法を選択するわけですが、同著の中で主に以下の3つの手段を工夫・アレンジすることを挙げています。
- 補給する(charge)
- 循環させる(circulation)
- 整える(maintenance)
補給する(charge)はいわゆる栄養摂取、水分補給です。運動後のエネルギーの枯渇は筋肉の分解を引き起こしちゃうので速やかに栄養補給をすることが重要です。また脱水も運動後速やかに減った分の体重を考えて水分を補うことで疲労回復を促します。主には1、2、3のタイプの疲労が優位に起きているなと考えられるときに行うことが求められます。
循環させる(circulation)は高強度で持続的な運動を行うことで血流やリンパが停滞し疲労物質が停滞している4のタイプの疲労が中心の際に行うと疲労回復が促されます。体に負担とならない負荷で血液を循環させ筋肉の張りなどを緩和する目的で俗にいう積極的休養です。ユルjog、エアロバイク、マッサージ、交代浴、着圧ウェアを着るなども血液の循環を促すので循環させるという目的で使用すればこちらに入ってくると思います。
整える(maintenance)は運動により傷んだ筋肉の修復を促すことや運動後の過度に柔軟性が低下した状態を整える目的で行われる回復方法です。高強度の運動後のアイシングやストレッチ、マッサージなどがこちらに入ってくると思います。
以上から、E〜Mペースの長時間トレーニング後は補給優位のリカバリー、Mペースのリカバリーには循環、IやRペースでの疲労回復には整えるを中心に意識すると良いかもしれません😊
もちろん組み合わせて行うことが多いと思います。
最後に
今回は疲労回復について記事にしました。
ランニング後、身体は疲労します。
その疲労をうまく取ることで身体は超回復していきます。
「練習で疲れてるな。今日は休もう」でも十分ではありますが、「今日は昨日のTペースの疲労がメインの疲労かな。循環させて疲労回復を図ろう」みたいな感じでしょうか😊
皆様の疲労回復のための一助になれば幸いです。
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