
ランナーさん
腰を痛めた。走れない・・・早く復帰したい😢

ランナーさん
膝を故障した・・・しばらくランオフ😭
走ることを楽しむ僕たちにとって故障って本当に辛いですよね💧
おそらく故障したことがないなんていうランナーさんは本当に少ないのではないでしょうか?
日本最大級のランニングポータルサイトであるRUNNETさんの「なんでもアンケート」によると9割近くのランナーさんが故障の経験があると回答しています。

多くのランナーさんが故障を経験したり、いくつかの箇所に対して故障の不安を持ちながら走っているというのが現状。
僕もたくさんの故障をしてきました😅
そして今現在もやりすぎると故障につながる箇所が多いです💧
アンケート結果では、故障する箇所の多くは膝、足部、股関節、腰痛など関節由来のものが中心と報告されています。
故障箇所が癒えてランニングを再開した際にまた故障を再発しないようにするためには故障の原因について考えることが重要です。
その一助となるのが関節の2つの働きを知ること。
2つの働きとは・・・
- 可動性 mobility
- 安定性 stability
です。
Joint by joint Theoryという概念
各関節は基本的にこの2つの働きの両方を持っていますが、メインとなる働きがどちらかになっています。
しかもヒトの各関節は、
「可動性をメインの働きをしている関節」
「安定性をメインの働きをしている関節」
が、交互に積み重なって存在すると、ストレングス&コンディショニングコーチであるMichael Boyleと理学療法士のGray Cookが提唱し、これをJoint by joint Theoryと呼んでいます。
関節 | 役割 |
頚椎(上位) | 可動性 mobility |
頚椎(下位) | 安定性 stability |
肩関節 | 可動性 mobility |
肩甲胸郭関節 | 安定性 stability |
胸椎 | 可動性 mobility |
腰椎・骨盤帯 | 安定性 stability |
股関節 | 可動性 mobility |
膝関節 | 安定性 stability |
足関節 | 可動性 mobility |
足部 | 安定性 stability |

簡単にまとめると・・・
ヒトの各関節は、
- 可動性と安定性の二つの働きのうちどちらかをメインにしている
- そしてその各関節が交互に積み重なっている
- これらの各関節が共同して働くから正しい動きができる
- 関節のメインの働きを間違えて使ってしまうと怪我や故障につながってしまう
ということです。
故障からの復帰や原因を考えるときに有用
このJoint by joint Theoryですが故障からの復帰や原因を考えるときに有用です。
例えば膝痛。
膝は本来安定性がメインの関節。
股関節や足関節は本来可動性が必要な関節ですが、これらの関節の可動性が低下してしまった場合、
膝関節が代償的に股関節と足関節の可動性の低下を補おうとします。
そうすると本来は安定性が求められている膝関節が悲鳴を上げてしまい膝痛を発症する。
動くことがメインの股関節・足関節が「動かない」→安定性がメインの膝関節が「動きすぎている」
またもう一つ腰痛を例にすると、
胸椎や股関節の可動性が低下してしまうと腰椎がランニングなどの動作の中で代償的に可動性を出そうする。
結果、この負担が積み重なってしまうと腰痛が発症する。
動くことがメインの胸椎・股関節が「動かない」→安定性がメインの腰椎が「動きすぎている」
こうした場合の膝痛や腰痛は患部をマッサージしたり温めたりするだけでは痛みが楽になった後、復帰ししてもすぐに痛みがぶり返します。
なぜかというとその上下にある可動性メインの関節の可動性が戻ってないから。
上下にある可動性がメインの関節の可動性を本来の可動性に戻してあげることが早期復帰や復帰後の再発予防に重要です。
まとめ
今回は、関節が持っているふたつの働き、Joint by joint Theoryについて記事にしました。
「可動性メインの関節の動きの低下」、「安定性メインの関節の安定性の低下」、「関節同士の協同した働きの低下」、これらのいずれかがあると故障につながりやすい。
痛めた関節は被害者であり、
実は加害者はその上下にある関節であったりします。
その加害者をしっかり元の働きに戻すことで、また新たな被害者を作らずに済みます。
ランニングで故障した際の復帰や故障の原因について考える際の一助になれば幸いです。
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