短時間でできるハムストリングスの柔軟性向上 ジャックナイフストレッチの効果

学んだこと

以下のような方向けの記事です。

  • ハムストリングスが硬い
  • ハムストリングスをしっかりストレッチしたい
  • ストレッチにかける時間があまり取れない
管理人まあ
管理人まあ

ハムストリングスって走った後、張りやすいし硬くなりがち😅

ストレッチする時間も限られるし時短で効果高いストレッチってないかな?

こんな感じの日々仕事や家事育児で時間を取られがちなお父さんランナー向けの記事です。

結論から言うと・・・

ジャックナイフストレッチ。

時間がなかったらこれだけでもチャチャっとやっておきましょう!

ハムストリングスが硬いとパフォーマンスの低下や故障につながる

ハムストリングスは、大腿骨の後ろに沿って走る筋肉群のことで、骨盤の坐骨部から始まり、膝と下肢に付着しています。

簡単にいうと太腿の裏にある筋肉。

ランナーさんにとっては非常に重要な筋肉で、脚を接地した際に後ろに蹴る動き(股関節伸展)、蹴った脚が後ろに流れないように前へ引きつけて降り出す動き(膝関節屈曲)を担っています。

ランニング後、特に強度の強いトレーニングでは頻繁にこのハムストリングスが使われるため、張りが出たり硬くなったりしているランナーさんも多いんじゃないかと思います😅

この張りや硬さを放置していると・・・

  • ハムストリング自体の柔軟性が失われ肉離れを引き起こす
  • 股関節の可動性を落としてしまい腰椎の代償運動を増加させ腰背部痛につながる

など、その他の様々なランニング障害につながる可能性があります。

こんな大事な筋肉、ハムストリングス。

柔軟性を保っておくことはスピードを生み出すためにも故障を予防するためにも重要になってきます。

柔軟性を向上するために一般的に行われるのがストレッチ。

ストレッチにはさまざまな方法がありますが、今回はジャックナイフストレッチというものに注目しました😊

ジャックナイフストレッチのやり方

ジャックナイフストレッチとは帝京大学溝口病院整形外科、同大学医学部准教授の西良浩一先生が発案されたストレッチです。

最大屈曲の姿勢がジャックナイフのように見えることから命名されました。

ストレッチのやり方は以下の通りです。

  1. 肩幅程度に足を開いてしゃがむ
  2. 両手で両足首をしっかりと握る
  3. 胸と太もも前面をくっつける
  4. 胸と太ももが離れないように膝を徐々に伸ばす
  5. 限界まで伸ばしたらそのポジションで10秒間キープ
  6. 1~5を5回繰り返す
ジャックナイフストレッチ 膝を伸ばした際に胸と太ももが離れてしまわないようにご注意ください

上の絵だと胸と太ももが離れて見えてしまうので実際は以下の姿勢の方がが正しいストレッチ姿勢になります。

胸と太ももが離れていない

おそらくこれだけでしたら1〜2分もあればハムストリングスのストレッチが終了できると思います😊

実際の効果について

非常に短時間で実施できるストレッチですがこの効果についてはかなりの改善効果が報告されています。

効果判定には指床間距離(FFD)という指標で評価。

FFD 前屈してもらい指先と床の距離を測定 ちょうど床に指先が届くと0cm 、届かなかればプラス、床より下に行けばマイナス

指床間距離(FFD)が0cm以上の8名(平均年齢26.8歳)を対象

ジャックナイフストレッチを朝夕5秒キープ、5回を2セット実施

1週間ごとに夕方のストレッチ後にFFDを測定

ジャックナイフストレッチ試行前のFFDの平均は14.1±6.1cmであったが、4週後には平均-8.1cm±3.7cm、平均で22cmのFFDの改善が見られた

川村 健ら タイトハムストリングに対する新たなストレッチング法 理療ジャーナル45:583-584,2011

また発育期のスポーツ選手においてもその効果が報告されています。

8~12歳の発育期スポーツ選手20名

ジャックナイフストレッチを指導し4週間実施してもらう

実施前の平均FFD9.3cmであったが、4週後平均-9.9cmと18.5cmの改善を認めた

長谷部 清貴ら スポーツ選手に対するストレッチ法-ジャックナイフストレッチを中心に 臨床スポーツ医学Vol29 No8 2012

以上のような報告からかなりのハムストリングスの柔軟性向上が期待できるストレッチ法であることがわかります😊

効果が出やすい理由は相反抑制というメカニズム

管理人まあ
管理人まあ

なんでこんなに効果があるの?

ということが気になりますが、このストレッチは相反抑制という筋肉の固有の反射を利用しているからなのだそうです。

相反抑制とは・・・

筋肉が収縮する際、その筋肉の拮抗筋の緊張が抑制されて緩みやすくなる現象のこと。

ジャックナイフストレッチの動作を見てみると・・・

膝を伸ばしていく際は大腿四頭筋が主動筋となるため大腿四頭筋が収縮

その拮抗筋であるハムストリングスは相反抑制のため弛緩

ハムストリングスが弛緩しようとするのでストレッチ効果として伸ばしやすくなる

ということなのだそうです😊

僕たちがハムストリングスをストレッチする時、膝を伸ばして、股関節を曲げていく方法が一般的に行われているのではないかと思います。

ハムストリングスを伸ばそうとすればするほど緩まない

この方法では、ハムストリングスを伸ばしていくと伸張ストレスが加わって痛みが出現し、かえってハムストリングスが収縮していまい柔軟性が得られにくい状態になってしまいやすいのだそうです💧

伸ばそうとすればするほど逆効果に働くというやつです😅

最後に

今回はランナーさんが硬くなりがちのハムストリングスのストレッチ法、ジャックナイフストレッチについて記事にしました。

  • 短時間でできること
  • 特殊な器具や介助者を必要とせずに自宅でできること
  • それでいてハムストリングスを柔らかくする効果が大きい

以上のような点を考えると、仕事や家事育児にも時間を取られがちなお父さんランナーにとっては定着しやすいストレッチなのではないかと思います。

今回の記事がハムストリングスの柔軟性をUPしたいと考えているランナーさんの参考になれば幸いです。

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